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アボカドオイルはどんな油?
知っておきたい特徴と使い方


 日本でもすっかり馴染みの食材となったアボカドには脂質が非常に多く含まれており、森のバターとも呼ばれています。非常に栄養価が高く、美容から調理まで重宝されるアボカドオイルについて知っておきましょう。

<この記事の著者> かえる先生
 世の中にたくさんある食用油の種類や特徴、使い方、調理方法などをわかりやすく解説し、食用油のおいしさ、大切さを伝えていきます。

目次


アボカドオイルはどんな油なの?


 アボカドオイルはアボカドの果実に含まれる脂質から採った油です。アボカドは南米原産のクスノキ科の常緑高木の果実で、数百年にわたる栽培の歴史があります。

 果実の成熟には10〜15ヶ月を要し、非常に脂質が多いのが特徴です。流通しているアボカドの果実に含まれている脂質は18〜25%とされており、ねっとりとした質感で栄養価が高いのが特徴です。

 そのため、アボカドは「森のバター」または「バターフルーツ」と呼ばれています。

 このアボカドの果実から低温圧搾法という方法で抽出しており、オイルの色は緑色をしています。アボカドオイルは果実だけを原料とするため、油に含まれる栄養素は果実と同じとなります。脂質を多く含んでいますが、そのほとんどが不飽和脂肪酸のためコレステロールの心配がありません。

 また、タンパク質、炭水化物、ミネラル、ビタミン類などを多量に含有しており、栄養豊かな果実であることから、「飲む美容液」と呼ばれることもあります。

 アボカドオイルの色が商品によって異なることがありますが、それは精製したものか、未精製のものかで異なります。未精製のほうが濃い緑色をしており、香りやコクがあるのが特徴となります

和名 ワニナシ油
英名 Avocado Oil
科名 クスノキ科
原料部位 果実
保存法 常温、暗所
調理方法 生食、加熱


アボカドオイルの特徴

 アボカドオイルの主たる脂肪酸はオレイン酸で、全体の66%を占めています。次いでパルミチン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸が含まれています。また、ビタミンEをはじめとする各種ビタミン、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラル類がバランスよく含まれています。

 アボカドオイルは高温での調理に使っても酸化しにくいという特徴があり、味や香り、色にくせがないため、どんな料理にでも使うことができ、素材を引き立たせることができます。

 また、一般的な油がドロドロ、ヌルヌルしているのに対し、アボカドオイルはサラっとしているため、保湿のために身体に塗ってもベトつかず、美容オイルとしても重宝されています。

アボカドオイルの使い方

 アボカドオイル自体にはそれほど癖がありません。また、発煙温度が約250℃と高く、加熱しても酸化しにくいことから、生食でも加熱調理でも幅広く調理に使用することができます。

 そのため、サラダのドレッシング、パスタ、炒め物、肉、魚介類のマリネ、パンやお菓子づくり、お豆腐や白身魚のお刺身にそのままかけても美味しく食べる事ができます。

 他の植物油と比べても熱に強いので素材を焦がしづらく、炒め物や揚げ物もさっぱりおいしく仕上げることができます。

 アボカドオイルは栄養価が非常に高く、オイル自体に癖があまりないことから、そのまま飲むこともできます。ただし、いくら健康に良いと言ってもカロリーが高いので、一日に大さじ一杯程度を上限とする必要があります。

 また、アボカドオイルが持つ保湿性や質感から美容オイルとしても重宝されており、石鹸や化粧品の原料としても用いられています。



食用油の種類一覧(あいうえお順)

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アーモンドオイル
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ウォールナッツオイル
えごま油
オリーブオイル
かやの実油
からし油(マスタードシードオイル)
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グレープシードオイル(ぶどう油)
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なたね油
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パンプキンシードオイル
ピーナッツオイル(落花生油)
ヘーゼルナッツオイル
ベニバナ油(サフラワー油)
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