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ベニバナ油(サフラワー油)はどんな油?
知っておきたい特徴と使い方


 ベニバナ油は紅花の種子から採った油であり、くせがなく、さっぱりとした味わいが特徴です。サラダ油に比べると高価ですが、非常に使いやすく、日本でも広く流通しています。ベニバナ油がどのような油なのか、ぜひとも知っておきましょう。

<この記事の著者> かえる先生
 世の中にたくさんある食用油の種類や特徴、使い方、調理方法などをわかりやすく解説し、食用油のおいしさ、大切さを伝えていきます。

目次


ベニバナ油はどんな油なの?


 ベニバナ油は、キク科ベニバナ属の一年草である紅花の種子から搾油した油であり、日本でも馴染みのある食用油です。紅花が英語でサフラワーということから、サフラワー油とも呼ばれています。

 ひまわり油がサンフラワー油と呼ばれており、非常に似ているために混同されることがありますが、サフラワー油とサンフラワー油はまったくの別物です。

 紅花は山形県の花として知られていますが、日本国内で油の原料はほとんど取れず、アメリカなどから原料としてほとんどを輸入しています。

 紅花の歴史は古く、世界中で栽培されてきました。もともと、紅花は染料として活用されており、食用油の原料として使われるようになったのは近年の話です。

 紅花は黄色、または紅色をしており、花の中には黄色と紅色の二つの色素が含まれています。この二つの色素には違いがあり、黄色は水に溶けやすく、紅色は水に溶けにくいという性質があります。

 そのため、昔は紅花を水にさらして黄色の色素を溶かし出し、紅色を取り出すという製法がとられてきました。

和名 紅花油
英名 Safflower Oil
科名 キク科
原料部位 種子
保存法 常温、暗所
調理方法 生食(リノール酸が多いタイプ)、
加熱(オレイン酸が多いタイプ)


ベニバナ油の特徴

 紅花の種子には油が45%ほど含まれていますが、原料となる紅花の種子には、オレイン酸を豊富に含むもの(ハイオレイック)と、リノール酸を多く含むもの(ハイリノレイック)の2種類があります。

 もともとのベニバナ油はリノール酸を多く含む種子からつくられており、80%近いリノール酸を含んでいました。リノール酸の健康効果に注目が集まったころは、リノール酸を多く含むベニバナ油は健康によい油とされていました。

 しかし、リノール酸の過剰摂取による健康への悪影響がわかると、徐々にオレイン酸を80%近く含むハイオレイックタイプのベニバナ油に変わっていきました。そのため、現在流通している紅花油のほとんどはオレイン酸を多く含むタイプとなっています。

 ハイオレイックかどうかは、食用油の商品本体に表示義務がなく任意表示となっていますので、気になる方は商品本体のラベル、または商品ホームページで調べてみましょう。

ベニバナ油の使い方

 ベニバナ油は日本でも広く流通しているため、食用油の売り場でも見たことがあるのではないでしょうか。価格は流通量の多いサラダ油に比べると高めですが、とても使いやすい油です。

 ベニバナ油にはクセがなく、さっぱりとした味わいとなっています。また、ハイオレイックのベニバナ油は酸化に強いオレイン酸を多く含んでいるため、加熱にも強いという特徴があります。

 そのため、炒め物や揚げ物などの加熱調理はもちろんのこと、ドレッシングや和え物などの生食など、幅広く使うことができます。



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