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菜種油(なたね油)はどんな油?
知っておきたい特徴と使い方


 菜種油の生産量は全世界で第3位になるほどメジャーな食用油であり、私たちの食生活でも非常に馴染みがあるものです。サラダ油の原料にもなり、キャノーラ油も菜種油の一種です。加熱調理に強いため、揚げ物に重宝されています。菜種油がどのような油なのか、ぜひとも知っておきましょう。

<この記事の著者> かえる先生
 世の中にたくさんある食用油の種類や特徴、使い方、調理方法などをわかりやすく解説し、食用油のおいしさ、大切さを伝えていきます。

目次


なたね油はどんな油なの?


 なたね油は、主にセイヨウアブラナと呼ばれる菜の花からとれた種(菜種)が原料になり、種を圧搾したり、溶剤を使って抽出することで得られます。

 菜種の中には油が40%ほど含まれており、油をとった粕は動物の餌や、農業用の肥料に使われます。現在使用されている菜種の主産地はカナダです。なたね油は日本やアジアで古くから使われており、調理だけでなく、灯火の燃料としても活用されてきました。

 現在は全世界で幅広く使われており、生産量はパーム油や大豆油に次いで第三位となっています。また、日本国内で生産される食用油の過半数を菜種油が占めており、菜種油は私たちの生活に身近な食用油となっています。

和名 菜種油
英名 Rapeseed Oil
科名 アブラナ科
原料部位 種子
保存法 常温、暗所
調理方法 生食、加熱


なたね油の特徴

 日本で多く流通しているキャノーラ油も、大きな分類では菜種油といういことになります。以前のなたね油には体に有害とされるエルカ酸が多く含まれており、主要生産国であるカナダで菜種の品種改良が行われ、エルカ酸を含まないキャノーラ種が開発されました。

 アメリカではエルカ酸の悪影響を懸念して菜種油は禁止されていましたが、キャノーラ種が開発され、流通するようになったことで1985年に認可されました。

 なたね油は日本で古くから使われてきましたが、現在のなたね油は品種改良によって以前のものと違い、オレイン酸を60%ほど含んでいます。そのほかリノール酸を18%、リノレン酸を6%ほど含んでいます。

 現在は必須改良によってオレイン酸の含有量がより多くなった「ハイオレイックタイプ」の菜種油も生産されています。

なたね油の使い方

 なたね油は熱に強く酸化しにくいという特徴があり、天ぷらはもちろんのこと、フライなどの揚げ物に使うとカラリと揚げることができ、炒め物にも使えます。

 また、風味が弱くクセがない油であるため、ドレッシングや和え物などの生食用としても適しています。

 なたね油をさらに精製した油は「白絞油(しらしめゆ)」と呼ばれており、天ぷら油などによく使われています。本来、白絞油は菜種油を精製してつくられますが、最近では大豆油や綿実油を精製したものも白絞油として流通しています。



食用油の種類一覧(あいうえお順)

アボカドオイル
亜麻仁油(フラックスシードオイル)
アーモンドオイル
アルガンオイル
ウォールナッツオイル
えごま油
オリーブオイル
かやの実油
からし油(マスタードシードオイル)
キャノーラ油
グレープシードオイル(ぶどう油)
健康オイル
ごま油
小麦胚芽油
米ぬか油
コーン油
サラダ油
しそ油
大豆油
茶油
月見草油
パーム油
パンプキンシードオイル
ピーナッツオイル(落花生油)
ヘーゼルナッツオイル
ベニバナ油(サフラワー油)
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