食用油と言えばサラダ油を連想するほど、日本の過程では一般的な食用油となっています。サラダ油と一言で言っても、中身は大豆油や菜種油、綿実油などさまざまであり、低温でも固まったり濁ったりしないことが条件となっています。サラダ油がどのような油なのか、ぜひとも知っておきましょう。
食用油と言えば「サラダ油」と連想するほど、サラダ油は食用油の代表格として多くの家庭で使われています。しかし、この「サラダ油」という名称に疑問を抱いたことのある人が少なからず存在すると思います。
大豆油、コーン油、菜種油などのように、大抵の油は原料名がつけられていますが、サラダ油は異なります。このサラダ油は決してサラダからつくられた油ではなく、サラダに合う油として開発されたことに由来しています。
油は低温になると白濁したり、固まったりしやすくなります。サラダは低温で提供されることが多く、ドレッシングの原料として使われる油には、白濁したり、固まったりしない特性が求められます。
そのため、1924年に日清オイリオがサラダに合う油として開発したのがサラダ油で、日本独自の食用油の定義となりました。現在では日本農林規格(JAS)がサラダ油の定義を定めています。
JASが定めたサラダ油の定義によると、「0℃の条件下で5.5時間放置しても濁らない」こととされています。そのため、サラダ油は精製した植物油をさらにウインターリング(油を冷まして凝固するものを除く)した精製度の最も高い油と言えます。
サラダ油の原料もJASで規定されており、規定の原料を使用することでサラダ油を名乗ることが許されます。
原料はすべて種子であり、大豆、菜種、綿実、コーン(とうもろこし)、サフラワー(紅花)、落花生、ごま、こめ、ひまわりの9種類が規定されています。また、上記原料を混ぜる場合もあり、その場合は「調合サラダ油」と呼びます。
サラダ油の特徴としては、色が淡くて匂いが軽く、味にクセがない、保存性がよく風味が変わらないなどが挙げられます。
サラダ油は低温環境でも濁らず、固まらないため、冷蔵保存するドレッシングやマヨネーズの原料に最適な油と言えます。また、低温だけではなく、揚げ物や炒め物などの高温調理にも用いることができるため、万能な食用油であると言えます。
余談になりますが、せんべいなどに「サラダ味」というものがありますが、これは決してサラダの味がする訳ではなく、サラダ油を塗ってから塩味をつけたものです。
今でこそサラダ油はありふれた食用油ですが、サラダ味が生まれた1960年代のサラダ油は高級品であり、商品のイメージをよくするために「サラダ味」とつけられました。
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